香醋の機能性表示食、届出へ 指標成分に新規化合物(2016.8.11)

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 機能性表示食品の制度化から早や1年半。これまでに様々な関与成分を用いて届出受理が進んでいるが、ここにきてもち米を用いた健康酢がその候補に名乗りを挙げている。

 先月28日、フレグライド研究会が中国産・香醋の内臓脂肪減少作用に関する新たな研究成果を発表した。昨年3月にマウスでの試験成果を報告していた同研究会だが、今回は健常者対象の臨床試験結果で、機能性表示食品の届出を視野に入れたもの。今回の研究成果は来月開催の日本油化学会で発表し、その後に論文をまとめ投稿する予定。研究会の辻野義雄代表は、「早ければ来春までに書類を届け出る」意向だ。

 同研究会では昨春、香醋に含まれる新規化合物を見出しフレグライド1と命名、機能性の指標成分として提示している。

 試験では、BMI25~30の健康な成人男女40名(30~60歳)を対象に、ランダム化二重盲検並行群間比較試験で行い、8年熟成香醋と半年熟成香醋をそれぞれ1日15㍉㍑、12週間連続摂取させた。フレグライド1の含量は前者が0.4マイクロ㌘/㍉㍑、後者が0.2マイクロ㌘/㍉㍑。結果、8年熟成を摂取したグループは半年熟成に対して内臓脂肪面積を有意に減少させたことを確認した。

 研究会の法人会員で中国産・香醋を取扱う日本恒順では、香醋を用いた液体、カプセル製品を複数ラインナップ。機能性表示食品の届出は同社が行う予定だ。

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