生鮮食品7品が機能性表示食に 農研機構(2016.11.28)


 農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の山本万里・食品健康機能研究領域長は、28日に開催された「機能性農産物等活用セミナー」(主催・日健栄協)の中で、新たにリンゴなど7つの生鮮食品で、機能性表示食品の届出が想定されると述べた。

 山本氏が挙げた品目と機能性関与成分、ヘルスクレームは次の通り(品目、関与成分、ヘルスクレームの順)。

 ①ホウレンソウ(寒締め栽培)・ルテイン・眼底の色素量増加②大麦(きらりもち)・β‐グルカン・LDLコレステロールの上昇抑制③大豆(ななほまれ)・β‐コングリシニン・正常な中性脂肪値維持④ダッタンそば(満天きらり)・ルチン・正常なコレステロール値維持⑤リンゴ(ルビースイート)・プロシアニジン・LDLコレステロール値上昇抑制⑥緑茶(サンルージュ)・アントシアニン・目の疲れ緩和⑦緑茶(高カテキン品種)・カテキン・LDLコレステロールの上昇抑制。

 また、山本氏は生鮮食品の届出受理数が、28日現在で5件と少ないことに関連して、関与成分の管理やヒト介入試験での農産物のプラセボ設定が難しいこと、病者を対象としない農産物独自の臨床試験プロトコールが必要なことなどを指摘した。

 さらに同氏は、今後の研究の方向として、機能性関与成分が多く含有される品種の開発ほか、複数の生鮮食品を同時に摂取した場合の効果・効能の研究などを挙げた。


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