黒ショウガエキス 「筋肉の代謝効率高める」 (2017.3.9)


 黒ショウガエキスに含まれる有効成分の5,7‐ジメトキシフラボンについて、同原料を製造販売するオリザ油化(愛知県一宮市)が、筋肉の代謝効率を高める機能性を有する旨の特許(第6086953号)を取得した。筋肉の代謝効率に関連する酵素「AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)」の活性を促進させることを技術的特徴とするもので、先月10日付で特許庁が権利登録した。

 同社が先月28日に発表した。特許の権利化を受けて同社は今後、販売会社などに対し、黒ショウガ由来5,7‐ジメトキシフラボンを機能性関与成分にした機能性表示食品等の開発提案を大きく加速させる。特許権を活用し、筋肉の代謝向上に関連した筋肉持久力の増加に伴う運動機能向上機能、抗ロコモティブシンドローム機能などを独占的に訴求していく方向だ。

 黒ショウガ抽出物やその有効成分の筋肉に及ぼす作用を巡る特許権は以前にも登録されていた。一方、今回権利化された特許は、これまでとは異なる発明と認められたもので、同社は、「(既存の特許とは)作用機構が異なる。AMPKを活性化させて筋肉の代謝効率を高める点が新たな発明だ」と話している。

 特許権利化を機に、同社の黒ショウガエキスを活用した機能性表示食品の届出が本格化していくとみられる。同社は昨年中にシステマティック・レビューを実施し、届出支援を行える体制を構築済み。レビューに採用した文献の中には、同社が製造販売する「黒ショウガエキス‐P」(5,7‐ジメトキシフラボン2.5%以上)を使った査読付き臨床試験論文も含まれており、同等性も担保されているかっこうだ。

 同社によると、レビュー結果から想定される機能性表示としては、「黒ショウガ由来5,7‐ジメトキシフラボンは筋肉の代謝効率を向上させ、筋肉の持久力を高めることにより、運動機能を向上させる機能が報告されています」などが想定されるという。

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