届出撤回止まらず また3件 ポッカサッポロも「販売不振」は否定(2017.6.8)


 機能性表示食品の届出撤回が立て続いている。新たにポッカサッポロフード&ビバレッジ㈱が、GABAなどを機能性関与成分にしたドリンク2品で撤回届出を行い、7日付で受理された。これによりGABAを機能性関与成分とする届出の取下げは4件に増えた。最初の撤回届出が受理されたのは5月29日付。

 ポッカサッポロが届出を取り下げたのは、昨年3月に届け出た「FREE Tea」と昨年9月の「レモンの元気+(プラス)」の2品。後者についてはクエン酸も機能性関与成分としたものだったが、発売前に届出を取り下げることになった。

 届出情報によると、レモンの元気プラスの撤回理由は「先行商品(レモンの元気)の販売不振による本商品の発売中止のため」。ただ、レモンの元気も機能性表示食品で、クエン酸を機能性関与成分とする飲料だが、今年4月に新発売したばかり。発売後2カ月あまりで「販売不振」と言うのも違和感がある。

この点について同社は「(撤回理由の)書き方に誤りがあった。レモンの元気はおおよそ想定通りに(販売が)進んでいる」(コミュニケーショングループ)と釈明し、レモンの元気プラスの届出を取り下げるのは「同じような成分で同じような商品を発売するのはどうかという商品戦略上の転換」だとし、「販売不振」を打ち消している。

 また、届出取り下げを判断する前に消費者庁から届出情報に対する不備指摘などがあったかについては「それはない」(同)と強調している。一方、FREE Teaの届出取り下げ理由については、届出情報によると、「終売のため」。昨年9月に発売していた。

 このほか山口県の通販企業「Kyo Tomo」も、7日までに撤回届出を行い、受理された。同社は、DHA・EPAが機能性関与成分のサプリメント「メモリズム」を今年2月に届け出たばかりだったが、「商品名変更のため」(届出情報)に撤回。同社によると、メモリズムの商品名で発売することが、商標権に絡んで困難になったためだという。

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