ガラクトオリゴ糖とラクチュロース BHNらが新素材 (2017.8.10)

05DuOligo_高麗大学_ソ教授修正①

 ガラクトオリゴ糖とラクチュロースの2つのオリゴ糖を同時に規格した機能性食品素材の供給を、ビーエイチエヌ(東京都千代田区)とヘルシーナビ(大田区)が新たに始める。ラクトース(乳糖)から両オリゴ糖を連続的に生成し、ラクチュロースを50%以上(乾燥基準)、総ガラクトオリゴ糖を15%以上(同)でそれぞれ規格化した新素材。製造元では、「我々が調べた限り、異なるオリゴ糖を同時に含有する機能性食品素材は他にない」と話す。

 日本総輸入元ヘルシーナビ、同総販売元ビーエイチエヌの体制で新たに供給を始めるのは、ガラクトオリゴ糖とラクチュロースを同時に含有する乳糖由来シロップ製剤「デュオリゴ(DuOligo)」。英語で「2つの」を意味する「Dual」から名付けた。プレバイオティクス作用をはじめ整腸作用から美肌作用まで、含有するそれぞれのオリゴ糖の異なる機能性を同時に発揮する、従来なかったオリゴ糖素材として売り込む。

 デュオリゴの機能性研究を行った韓国・高麗大学のソ・ヒョンジュ教授(=写真)によると、デュオリゴの機能性については、これまでに①乳酸菌増殖作用(プレバイオティクス効果)②便通改善作用③美容(インナー・ビューティ)作用の3つが確認されており、①と②は動物試験、③はヒト臨床試験で確認。③について具体的には、成人女性34人を被験者にしたプラセボ対照臨床試験でシワ改善作用や保湿作用が認められており、「オリゴ糖に関してこれまでに複数の報告があるように、腸内環境を整えることで、結果的に皮膚にも良い影響を与えていると考えられる」(ソ教授)という。

 デュオリゴの製造元は、韓国の機能性食品素材開発・製造企業のネオクレマー。開発したのは同社をはじめ、高麗大学、韓カンドン製薬(廣東製薬)、ビーエイチエヌの4者。輸出振興を目的にした韓国政府の助成プロジェクトを受けて開発したもので、ビーエイチエヌは日本市場開拓を担当する。

 韓国でも昨年発売されたばかりの新素材。日本市場では今後、オリゴ糖など糖質・糖類が機能性表示食品制度の対象に追加される見通しであるため、ネオクレマーやビーエイチエヌでは今後、新たに粉末原料の開発を進めるなどしながら、制度対応にも視野に入れたい考え。

 デュオリゴの1日あたり推奨摂取目安量は、これまでの試験データに基づき、便通改善が4.5~10㌘、美容が2~4.5㌘という。

【写真=韓国・高麗大学のソ・ヒョンジュ教授】


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