凸版メディアが新パッケージ シール不要 でも確実にロック (2017.8.10)

凸版結合

【イラスト=新パッケージ「トムロック」】

 健康食品や化粧品のパッケージに必要なバージンシール(封緘シール)を使わずとも確実にロックして封かんできる新パッケージを、メーカー支援業務を展開する印刷会社の凸版メディア(青森県弘前市)がこのほど開発した。ロックの確実性と相反する開けやすさを両立したもので、メーカーと消費者の双方にメリットがあるとして売り込んでいる。

 今夏から売り出した新パッケージ「トムロック」は、紙だけを使用してワンタッチでロック機構を提供できる同社の特許(第6139766号)技術で開発したもの。

 パッケージ天面の切れ込みを突起に差して天面を押し込んで封かんするとフタが外れなくなる仕組み。フタを一度閉じるとパッケージを傷つけずに開けるのは困難な構造となっている一方で、開ける際はロック部分を押し切るだけで簡単に開封が可能。未開封かどうかも一目で確認できる。

 健康食品や化粧品のパッケージには、未開封であることを示すバージンシールが貼られている場合が多いが、トムロックはそれが不要。シールをツメで剥がすような煩わしさがなくなり、カッターなど刃物で開封してケガをしたり、中の製品を傷つけたりといった心配も少なくなる。

 こうした特性を持つトムロックについて同社では、「封かんシールそのもののコストや、それを貼る作業に係るコストを削減することができる」とアピール。加えて、特殊なパッケージを使用するわけではないことから、「特許技術でありながらも資材コストが上昇するわけでもなく、群を抜いた価格競争力も持っている」という。

Clip to Evernote

ページトップ