丸善製薬 Tie2活性化作用で特許 スターフルーツ葉エキスで(2017.8.24)


 丸善製薬㈱(広島県尾道市)は健康食品向けの植物エキスに関して機能性研究に力を入れている「Tie2」(タイツー)活性化作用について、このほど同社として初の特許(第6147954号)を取得した。原料供給している独自素材のスターフルーツ葉エキスに関連して取得したもので、これを受け、Tie2活性化をコンセプトにした商品開発サポートを積極的に進めていく方針。同作用は、毛細血管の健康維持・増進に役立つと考えられている。

 今回特許取得した発明の名称は「Tie2活性化剤、血管の成熟化剤、血管の正常化剤、及び血管の安定化剤、並びに医薬品組成物」。いずれの「剤」も、有効成分としてスターフルーツ葉エキスを含むことを特徴とする。特許登録は今年5月26日付。

 Tie2は、毛細血管など血管の外側にある壁細胞から分泌されるアンジオポエチン‐1によって活性化される受容体の一種。活性化によって血管内皮細胞同士、あるいは内皮細胞と壁細胞の接着を介した毛細血管構造の維持・安定化に寄与する。

 一方で壁細胞が傷つくとアンジオポエチン‐1の放出は弱まり、Tie2の活性化作用も弱まる。これにより毛細血管の構造が不安定になり、食事などから摂取した栄養成分などが漏れ出すといわれ、Tie2の活性化は全身の健康維持・増進にかかわるとも考えられている。

 同社はスターフルーツ葉エキス以外の植物抽出物にもTie2活性化作用のあることを突き止め、特許を順次出願しており、その中でスターフルーツ葉エキスが特許登録の第1弾となった。今後、ほかの抽出物でも特許登録を進めつつ、Tie2活性化をコンセプトにした商品開発を後押ししたい考え。Tie2活性化作用や、毛細血管の健康維持・増進に着目した健康情報番組の放映が昨年来増えていることも、追い風になると見ている。

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