グルコサミン 止まらぬ撤回 遂に10件 (2017.9.7)


 「グルコサミン」を機能性関与成分名にした機能性表示食品の届出撤回が続いている。8月28日付で新たに撤回した届出者があり、撤回件数は5社8品目にまで広がることになった。

 新たに撤回したのは健康食品通販の医食同源ドットコム(神奈川県藤沢市)。同社は先月29日、取材に対して「コメントできない」と回答したが、届出データベース上で説明されているところによると、撤回理由は機能性関与成分名称を変更するため。もともと「グルコサミン」の名称で届け出ていた。

 グルコサミンで初の撤回が出たのは今年5月末。撤回理由については1社を除き全てが機能性関与成分名を変更するためだと説明。最初に撤回した甲陽ケミカルや山田養蜂場では、名称を「グルコサミン」から「グルコサミン塩酸塩」に変更するという。

 ただ、成分名称を変更するだけならば新規届出が受理されるまでに時間はそうかからないと考えられる。一方で、いまのところ出ていない。

 これまでに40件近くに達している機能性表示食品の届出撤回事例の中には、機能性関与成分名でなく商品名を変更することを理由にした撤回が2件あり、いずれも撤回した日から1週間以内に新規の届出が完了している。

 4日付で新たに2品の届出撤回があった。撤回したのはいずれも健康食品など通信販売のリフレ。「はじめのグルコサミン」と「リフレのグルコサミンプレミアム」のサプリ2品目の撤回を自主的に決めた。いずれも販売を開始していた。今後2品とも新規届出を行う。

 同社は前者の撤回理由について、「機能性関与成分名称変更及び、再度研究レビューを見直してエヴィデンス評価を行うため」としている。同品は機能性関与成分名を「グルコサミン」として届け出ていた。一方、後者は「再度研究レビューを行い、エヴィデンス評価した上で機能性関与成分量を検討し、商品リニューアルを図るため」。こちらは「グルコサミン塩酸塩」を関与成分名としていた。

 グルコサミンの届出に関して研究レビューの見直しを理由にした撤回は、8月1日付で撤回した富山常備薬グループに次いで2例目。ただ、グルコサミンをめぐる一連の届出撤回の全てに関して研究レビューが影響しているもようだ。「受理」されたにも関わらず、届出表示との整合性が問われているとみられる。関与成分名を問わず、グルコサミンの届出では、同じ文献を採用した研究レビューを届け出ている場合が多い。



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