GL改正、糖質・糖類が先行か 機能性表示食品(2017.9.19)


 機能性表示食品の対象に制限付きで組み入れることが決まっている「糖質・糖類」「植物エキス等(機能性関与成分が明確でない食品)」について、対象化に伴い改正されるガイドライン(GL)は、糖質・糖類を先行させる形で施行する可能性が出てきた。植物エキス等は市販品との同等性を確保するための規定要件の検討にまだ時間がかかるもようで、それぞれを切り離して対応する方向が検討されている。一方、あいまいな記述も多いGLを補完するQ&Aは、予定を前倒して来月にも公表される見通し。

 消費者庁食品表示企画課の赤﨑課長は15日、機能性表示食品の「現状と今後」と題して都内で講演。昨年末の検討会で、機能性関与成分の対象に制限付きで加えることが決まった糖質・糖類と植物エキス等への対応について、「場合によっては切り離し、出来るものから措置をすることも視野」にあると明かした。

 赤﨑課長は、「一方に引きずられて他方ができないというのでは制度運用上の合理性がない」とも述べ、GLの改正や届出データベース(DB)の改修が比較的容易と考えられる糖質・糖類から制度運用を始めたいと考えていることを示唆。一方の植物エキス等については、「同等性をいかに担保するか(が肝)」になるとし、そのために必要な、新たな分析資料等の提出を要求する見通しでもあることから、「DBの改修にも時間や予算がかかる」とした。

 赤﨑氏はまた、制度運用改善に向けた個別事項が盛り込まれた規制改革実施計画の概要も説明。そのうち届出書類で不備の多い事項などをまとめるQ&Aについて、「できれば来月くらいにも(公表する)という心意気で作業をしている」と述べ、来月末までにも公表できる可能性を示唆。実施計画では年末までの策定が求められていたが、赤﨑課長は「GLの意図が不鮮明なところを明確にすることは、できるだけ早くやったほうがいい」と前倒して公表する意義を強調した。Q&Aは公表後も必要に応じて随時更新される見通し。


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