グルコサミン、届出撤回16件に 新たに5件「研究レビュー見直す」(2017.10.16)


 グルコサミン機能性表示食品の届出撤回が、12日までに合計16件に増えた。新たに10日付で日本薬品開発が1件、12日付でファインが4件をそれぞれ撤回。いずれも撤回理由は研究レビューを見直すためだとしている。

 4件を撤回したファインは、グルコサミン塩酸塩を機能性関与成分にした届出をこれまでに5件行っていた。残り1件についても撤回するという。今後、同社自らで研究レビューを実施し、新規届出を行う方針。

 新たに撤回された5件の機能性関与成分名は、いずれも「グルコサミン塩酸塩」として届け出られていた。一方研究レビューの内容は、これまでに撤回された11件の届出と事実上同一。プラセボ対照群間比較で有意差が確認された文献が含まれていなかったことを、消費者庁に疑問視されたものとみられる。

 グルコサミン機能性表示食品をめぐり、国立医薬品食品衛生研究所の合田幸広薬品部長は、13日に都内で行った講演で、機能性関与成分名が「グルコサミン」とされている届出に対する疑問を述べた。

 合田氏は、「(配合した)機能性関与成分がグルコサミン塩酸塩であるなら、グルコサミンとは異なる。少なくとも定量表示は『グルコサミン(塩酸塩として)』と記載すべき」などと指摘。定量分析方法についても、「エールリッヒ法や非吸光度法は非特異的な方法(のため適切とは言えない)。加水分解してHPLC分析法が適切」などと指摘した。

 機能性関与成分名を「グルコサミン」とした届出はこれまでに12件あったが、すでに9件が撤回されている。

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