GL改正 年末と年度末の2回実施 糖質・糖類、年度末の可能性 エキス等は来年度?(2017.12.7)


 機能性表示食品の届出ガイドライン(GL)改正が、年内と今年度末の2度にわたり実施される。制度を所管する消費者庁食品表示企画課長が6日、大阪市内で行った講演で明言した。

 年末の改正は、今年6月に閣議決定された規制改革実施計画に応じたもの。同計画では、GLの分かりにくい部分を17年末までに分かりやすく見直すよう求めており、同庁はこれに応じる形で18~19歳の未成年被験者の取り扱い指針を追記するなどした改正を行う。関係者によると、機能性表示食品に関する調査事業で示された課題の改善策を反映させる可能性もある。

 一方、年末の改正で注目されるのは、先の検討会で制度対象に追加することが決定した糖質・糖類およびエキス等に関する届出指針が追記されるかどうかだが、同課長は言及しなかった。

 ただ、話しぶりなどから推測すると、いずれも見合わせるものとみられる。同課長は以前の講演で、糖質・糖類とエキス等を切り分ける形で制度運用を始める可能性を示唆。すると推測され得る今後のスケジュールは、今年度末の改正で糖質・糖類の届出指針を公表し、届出書類の受付など制度運用を開始。一方、エキス等はその後の改正に後回しにするというものだ。

 複数の業界関係者によると、糖質・糖類に関しては届出指針の中身はおおよそ固まっている一方で、「複雑系」のエキス等については進捗が芳しくない。

 また、エキス等に関しては必要書類の増加が確実視されており、それに応じた届出データベースの改修も制度運用には必須となる。ただいずれにしても、同庁は改修費用として来年度の予算概算要求で2700万円を計上しており、改修できるのは来年度。そのため、エキス等の届出指針を追記したGL改正を公表したところで実際の運用には入れないことになる。

 従って、エキス等に関する制度運用開始時期を推測すると、「おそらく来年度末まで」としか言えない状況といえそうだ。一方、年末のGL改正に、糖質・糖類に関する指針が実際に盛り込まれないとなれば、ほぼまとまっていると言われるだけに、業界から反発の声が上がる可能性がある。

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