菊の花エキス 関与成分はルテオリン オリザ油化が届出支援(2017.12.21)


 尿酸値の低下作用を訴求できる機能性表示食品の実現をオリザ油化が目指す。2014年に供給を開始した「菊の花エキス」について研究レビューを実施し、届出サポート体制を整えた。フラボノイドの一種である、菊の花由来ルテオリンを機能性関与成分とする。

 オリザ油化によると、研究レビュー結果から想定される届出表示は、「菊の花由来ルテオリンには、尿酸値が高めな方の尿酸値を下げる働きがあることが報告されています」。この機能の発現が期待できる有効摂取量は、菊の花エキスとして1日あたり100㍉㌘、ルテオリンとして同10㍉㌘となる。

 独自性の高い原材料であるため、研究レビューで最終的に採択した文献は1報に限られる。ただ、採択文献は、同社が製造販売する「菊の花エキス‐P」(ルテオリン含量10%以上品)を使用したもの。機能性表示食品として届け出る機能性の科学的根拠と、最終製品の同等性は問題なく担保できることになる。

 この文献は、海外学術誌「インテグラティブ・モレキュラー・メディシン」に掲載された査読付き論文。健常男性30名を被験者としたプラセボ対照二重盲検クロスオーバー比較試験により、菊の花エキス‐Pを4週間、毎日100㍉㌘摂取した際の血中尿酸値に及ぼす影響を報告している。

 オリザ油化によると、この臨床試験の結果、菊の花由来ルテオリン摂取群の血中尿酸値は摂取前後でプラセボ群と比べて低下傾向が認められたものの、有意差は確認できなかった。一方で、血中尿酸値が「正常高値」の被験者について層別解析を実施したところ、同じく摂取前後の血中尿酸値変化量に関し、プラセボ対比で有意な低下作用が認められたという。

 同社は、機能性表示食品制度に対応することを通じて菊の花エキスの市場拡大を目指す。今回取りまとめた研究レビューや安全性データ等を活用し、最終製品販売会社などと幅広く連携しながら、新規ヘルスクレームの届出受理を実現したい考え。



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