クスリウコン抽出物 キサントリゾール規格化 フィトファーマが発売(2018.3.22)


 クスリウコン(学名クルクマサントリーザ=Curcuma xanthorrhiza)の根茎を原料にした抽出物の供給をフィトファーマが始める。クスリウコンに含まれるキサントリゾール(xanthorrhizol)の含有量を20%以上で規格化したエッセンシャルオイルを新たに開発した。日本の協力工場で生産する。

 クスリウコンは、一般的なウコン(Curcuma longa)とは種類の異なるショウガ科ウコン属植物。一方、キサントリゾールは、各種ウコン属植物の中でもクスリウコンのみに特徴的に含まれるといわれるセスキテルペノイドの一種。同社ではキサントリゾールの生理活性に注目し、今回の製品を開発した。

 クスリウコンの別名はジャワウコン。原産国は東南アジアとされ、伝承医薬「ジャムウ(Jamu)」に使われていたという話がある。

 クスリウコンを使った健康食品は以前から日本でも流通していた。ただ、乾燥粉末を配合したものが大半とみられ、キサントリゾールを規格化した抽出物は従来なかったとみられる。そこで、同社は同成分を規格化したクスリウコン抽出物を開発。その上で製造工程の大半を日本国内の協力工場で行うことで、「海外では難しかった流動性に優れるソフトカプセルに使いやすいオイルになる」(司馬駿一社長)としている。

 また同社では、今回開発したクスリウコン抽出物の基礎研究で強い抗菌活性を持つことを確認しており、今後、臨床試験を行うことも視野に入れている。ゲノム創薬研究所に委託した基礎研究では、250倍以上に希釈しても、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性が認められたという。

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