トクホ、「体脂肪多め」で答申 消費者委、花王「ヘルシア」2品に(2018.6.11)


 消費者委員会は8日、花王が特定保健用食品(トクホ)の表示許可を申請していた「ヘルシア紅茶 ホット」と「ヘルシア烏龍茶」の2品について、許可を認めて差し支えない旨を答申したと発表した。答申は7日付。認めたヘルスクレームは2品とも同じで、「本品は、脂肪の分解と消費に働く酵素の活性を高める茶カテキンを豊富に含んでおり、脂肪を代謝する力を高め、エネルギーとして脂肪を消費し、体脂肪を減らすのを助けるので、体脂肪が多めの方に適しています」

 花王は茶カテキンを関与成分にしたトクホで多くの許可実績を持つ。今回答申を受けた製品のヘルスクレームも、ほぼ既許可品と同じだが、「体脂肪が多めの方」とした点が異なる。従来は「体脂肪が気になる方」としていた。

 体脂肪に対するトクホのヘルスクレームを巡っては、許可審査を行う消費者委の新開発食品調査部会が、ここにきて「体脂肪が気になる方」を認めない新方針を明らかにしており、「気になる」よりも客観的な表現として、「体脂肪が多めの方」や「多い」といった表現に変えるよう申請者に指示している。ただ、「気になる方」は、体脂肪への機能性を訴求する数多くのトクホに認められてきたヘルスクレームの一部。考え方を改めたことで、過去の許可品目との整合性が問われている。

 今回の花王の申請も、ヘルスクレームについては「審議過程で変更されたため、諮問時とは異なる」(消費者委員会)。3月13日に開催された同部会の議事録によると、花王は当初「体脂肪が気になる方」として申請していたもよう。

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