「第一」で爆発 グルコサミンは「第三」 プロケミの事故(2018.7.5)


 プロテインケミカルは、福井県若狭町の若狭テクノバレー内にある福井工場で2日午後に発生した火災について、化学反応中の3000㍑ステンレス反応缶が爆発する事故が起こったと、3日、ホームページで伝えた。事故当時に製造していたのは、有機合成化学薬品を使ったもの。これまでに800回ほどの製造実績があったが、このような事故は、過去に一度も発生していなかったという。
4日付の福井新聞オンラインでは、同社の飯田公則社長の話として、爆発は、工業製品の原料となるものを製造している際に起こったと報じている。硝酸など3つの化学薬品を酸化反応させていたという。

 プロテインケミカルによると、爆発は2日午後1時45分ごろ、福井工場敷地内の「第一工場」で発生した。同工場は、有機合成化学薬品の専用工場。同社の主力製品の一つであるグルコサミンについては、同じ敷地内の「第三工場」で製造しており、事故の影響はないという。

 同社の製造拠点は福井のほか横浜にあり、グルコサミンの製造は、福井・横浜の2拠点体制をとっている。このため、今回の事故が、グルコサミンのほかアミノ酸といった食品向け原材料の製造や供給に及ぼす影響は、ほぼ無いものと考えられる。
この事故で、福井工場の従業員が1人死亡、1人が重体となっている。ほかに、10人が軽傷を負ったとの情報もある。

 同社は3日、ホームページに「お詫びとお知らせ」を掲載し、「多大なるご心配とご迷惑をお掛け致しました事を深くお詫び申し上げます」と謝罪の意を表明した。また、「今後、消防、警察による現場検証が行われる予定で、事故原因の徹底的な究明と再発防止策を講じていく」としている。


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