米サプリ開発製造会社に出資 キリンHD 三井物産と共同で(2018.7.9)


 キリンホールディングスは9日、米国のダイエタリーサプリメント開発・製造・販売会社「ソーンリサーチ」(本社ニューヨーク州、サウスカロライナ州)に出資すると発表した。昨年11月に出資していた三井物産と共同で第三者割当増資を引き受け、約40%ずつ、2社合わせて約80%の株式を取得する。手続き完了は今年10月ごろの見通し。


 キリンHDによると、ソーン社の売上高は約100億円。医療従事者を介したサプリメント販売や、家庭用検査キットを使った「個人別栄養摂取」の提案を行っており、米国の大手総合病院「メイヨー・クリニック」との協働関係を構築しているという。ソーン社のホームページによると、少なくとも195アイテム以上のサプリメントを製造販売しているようだ。


 ソーン社の株式取得後、キリンHDは、三井物産と共同で、疾病の予防や体調管理など、「ヘルスケア領域」での取り組みを国内外で強化する計画。具体的な検討はこれからだが、三井物産とともに、ソーン社が手掛けるサプリメントを日本市場で販売することも視野に入れている。


 一方、三井物産は中期経営計画で、「ニュートリション・アグリカルチャー」を成長分野として強化することを掲げている。そのうちヒューマンニュートリション領域では、「エビデンスの裏付けがあり、消費者に個別化した未病対策ソリューション事業」の構築を進めており、キリンHDに先駆け、昨年11月、ソーン社に出資していた。出資額は約10億円とされる。

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