機能性の受理件数 急ブレーキ 今年度現在30件 昨年同時期100件(2018.7.30)


 機能性表示食品の届出受理件数に急ブレーキが掛かっている。今年度の受理件数は7月30日までに計30件と低調。昨年度の同時期の受理件数と比べると、およそ3分の1以下の水準にまで下落している。今後もこのペースで進行すれば、今年度の受理件数は過去最低を更新することになる。


 以前と比べると届出書類の提出件数が減少しているとみられる。しかし、それを差し引いたとしても、受理件数の落ち込み振りは激しいといえそうだ。昨年度は、7月末までに、計100件の届出が受理されていた。


 受理件数の減少背景は不明だが、以前受理されたのと同一内容の届出が、同庁の書類確認によって弾かれることも一因になっている可能性がある。最近では、被験者に病者が含まれることを理由に層別解析を求められたうえ、それを査読付き論文として投稿するよう求められるケースが頻出しているとされる。


 また、直近の届出ガイドイン改正で、受理済みの届出にも遡る形で原則全面開示することになった、機能性関与成分の分析方法を示す資料を巡る差し戻し(不備指摘)が相次いでいる可能性も考えられる。最近差し戻しを受けた企業では、「第三者でも分析できるよう、詳しく記載するよう求められた。これ(分析方法を示す資料)に関しては明確に(改善方法を)指示してくる」と言う。


 一方、同庁食品表示企画課は現在、受理済みの届出のうち複数の機能性関与成分について、分析方法を示す資料の追加提出を届出者に求めている。回答期限は来月初旬などとされている。同庁によるこうした作業も、受理が滞る一因になっている可能性が考えられる。



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