IC認証、取得急ピッチ 国内企業 年内30 社へ (2018.8.9)


 サプリメントのアンチドーピング認証プログラム「インフォームドチョイス」(IC)を取得する日本企業が急速にと増えている。日本での認証は一昨年末に始まったばかりだが、現在までに20社が取得。製品数としては最終製品と原材料合わせて50品以上にのぼる。関係者は、年内にも30社に達しそうだとの見通しを示す。

 IC認証は、これまでにアサヒグループ食品や日本ハムなども取得。商品選択の観点から、同認証マークの有効性が本質的に発揮される対象は、ドーピング検査を受ける可能性のあるアスリートが中心といえるが、主に一般消費者向けの販売を手掛ける企業が取得し始めている。アサヒでは、サプリメントブランド「ディアナチュラ」に今年2月投入したばかりのプロテイン2製品で取得した。

 また、IC認証マークは機能性表示食品市場にも進出する。先月、商品パッケージに同マークを表示する変更届が受理されていた。自治体の食品表示制度に関する認証マークを表示する例はこれまでもあったが、アンチドーピング認証マークは初。

 この変更届が認められたのは、アスタキサンチンを機能性関与成分とし、デスクワークと運動の両方によって生じる一過性の疲労感軽減を訴求するサプリメント「アスタビータe」で、届出者はアスタリール。同品は、昨年6月に届出が受理された後、今年1月にIC認証を取得していた。

 認証マークを表示するのはパッケージ裏面の下部で、決して目立つ形ではない。また、アスリートに誤認されないよう、「※本品は、アスリートを対象に機能性を謳った食品ではなく、増強を目的とした食品でもありません」との注意喚起も併せて表示する。

 こうした表示の仕方をみると、IC認証マークの表示が可能となるまでに、消費者庁とのやり取りが繰り返された節が窺えるが、ただ、この成功事例が呼び水となり、他社が追随していく可能性もありそうだ。


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