白鳥製薬 乳酸菌事業に参入 (2018.8.23)


 白鳥製薬が乳酸菌事業に乗り出す。ゲノム創薬研究所(東京都文京区)が発見した新規乳酸菌について、同社との間で共同研究及び独占製造・販売契約を締結した。サプリメント向けに原材料供給を行うほか、グループ会社を通じてOEM供給、自社最終商品を販売する計画だ。契約締結日は6月1日。

 この新規乳酸菌は、キムチ由来の植物性の生菌で、菌株の名称は「Wh0916」。カイコを用いた試験によって、NK細胞をはじめとした自然免疫を活性化させ、日和見感染症の原因菌である緑膿菌の増殖を抑える可能性が確認されているという。

 この自然免疫活性化の作用と、「健康食品市場で乳酸菌のニーズはより高まっている」(同社担当者)ことから取り扱いを決めたとしている。今後は独自にヒトや動物試験で安全性と有効性を検証する考え。

 その上で、来夏を目処に原材料製品化し、供給を始める。
 また、グループ会社で健康食品受託事業者の清光薬品工業でOEM供給を手掛ける。さらにサプリメントやヨーグルトといった自社最終商品の販売を、同じグループ会社の白鳥薬品で展開していく予定だ。

 清光薬品工業ではこれまでに生菌、死菌の乳酸菌を配合した健康食品を受託製造した実績がある。このため、新規乳酸菌の取り扱いも既存ラインで対応するとしている。

 白鳥製薬が契約を結んだゲノム創薬研究所は、2000年創業の東京大学発ベンチャー。同社顧問で東京大学名誉教授の関水和久氏は、キウイフルーツ果皮由来の「11/19‐B1乳酸菌」を発見。東北協同乳業と同菌を配合したヨーグルトを共同開発した実績を持つ。


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