グルコサミン 甲陽ケミが新たな届出 「関節軟骨」訴求が復活(2018.12.20)


 グルコサミン塩酸塩を機能性関与成分にした機能性表示食品について、「関節軟骨」の文言をヘルスクレームに盛り込んだ届出が14日までに新たに受理、届出情報が公開された。「関節軟骨の正常な代謝を促すのに役立つことが報告されている」としている。

 届出者は、グルコサミン原材料製造販売大手の甲陽ケミカル。研究レビューも同社が実施した。
 グルコサミン塩酸塩に関し、「関節軟骨」を届出表示に盛り込んだものが受理されたのは、今年度では2例目。同成分を巡っては、これまでにも同様のヘルスクレームで多くの届出が見られていたが、研究レビューでの採択文献の一部で群間比較での有意差がついていなかったことなどが課題となり、これまでにほぼ全てが撤回されている。ここにきて復活してきた形だ。

 今年度新たに受理された2件の届出の研究レビューでは、いずれも先行研究の査読付き層別解析論文を採用。プラセボ群との比較で、軟骨分解マーカーが有意に減少した一方、軟骨代謝マーカーに有意な変化が見られなかったことを報告するものとなっている。このため、届出資料では、「軟骨合成能を維持した状態で、過剰な軟骨の分解を抑制しているものと考えられる」としている。

 甲陽ケミカルの今回の届出では、以前の届出のヘルスクレームである「運動や歩行などにおける軟骨成分の過剰な分解を抑えることで、関節軟骨を維持することが報告されています」が、「運動における軟骨成分の過剰な分解を抑えることで、関節軟骨の正常な代謝を促すのに役立つことが報告されています」に変わった。

 また、「関節負荷の少ない方に適しています」の一文が追記された。これは、届出資料によると、レビューでの採択文献の被験者は自転車競技選手だが、「骨や軟骨への関節負荷が一般人と同程度に小さく、急激な変化のある関節負荷もかかっていない者と説明できる」ため盛り込んだもの。つまり、「関節負荷の少ない人」とは「一般の人」を意味するようだ。




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