景表法違反 酵素食品巡りまた処分 痩身効果表示に優良誤認 (2019.1.24)

措置命令_酵素食品でまた①

今年度2度目の措置 前回はアイケア効果
 酵素を訴求する健康食品の表示を巡り、景品表示法違反(優良誤認)による措置命令が相次いでいる。酵素の表示が問題になったわけではないが、植物発酵酵素飲料を販売していた健康食品販売企業が昨年10月に処分されたのに続き、今月17日、酵素のほか酵母などを訴求する健康食品を販売していた九州の通販企業が措置命令を受けた。

含有成分の作用に「根拠ない」
 17日に消費者庁から措置命令を受けたのは福岡市中央区の通販会社大手、はぴねすくらぶ(旧社名メディア・プライス)。同庁と公正取引委員会(事務総事務所)が調査していた。

 同庁らの発表によると、優良誤認表示に問われたのは同社のショッピングサイトで行われていた健康食品『酵母と酵素deさらスルー』(93粒入り、42粒入りの2品目)に関する表示。この商品を摂取するだけで、含有成分の作用により容易に痩身効果を得られるかのように、合理的根拠なく表示していたという。

 『酵母と酵素』は、酵素(穀物発酵物)、植物由来の「生きた」酵母の他、乳酸菌を配合し、〝ダイエット〟を訴求するハードカプセルの健康食品。「酵素 酵母 乳酸菌の発酵パワーでダイエット!」、食事の画像とともに「食べることが大好きなあなたへ!」、「ゴハンや甘い物を食べながらでも〝すっきり&スリム〟へ導きます」──などといった表示全体が優良誤認にあたると認定された。同品は、同社が販売する健康食品の中でも主力商品の一つだったとされる。

 今年度、酵素を謳う健康食品の表示を巡る措置命令は昨年10月に続き2度目。前回はいわゆる「酵素飲料」の日刊紙広告で行っていた表示を巡り千葉県の販売会社が処分されたもの。視力回復効果や「ぼやけ」など目の症状改善効果が得られるかのように合理的根拠なく表示していたなどとして優良誤認を問われた。

 前回、今回とも商品に含有する成分の作用に関する表示に合理的根拠がなかったと認定された。前回の措置命令に関する同庁発のニュースリリースは、「本件商品を摂取するだけで、本件商品に含まれる酵素の働きにより」改善効果が得られるかのように表示していたなどとして、酵素の働きに合理的根拠がなかったとも読める書き振りになっている。

 消費者庁らの発表によると、今回はぴねすくらぶが景表法違反の認定を受けた表示期間は、おそくとも13年10月から17年8月まで。前回の処分では16年5月から17年5月に掛けて出稿された広告が違反対象にされていた。

今のところ措置命令のみ
 はぴねすくらぶは『酵母と酵素』の販売を昨年9月末に終了した。同庁らの調査に対して表示の合理的根拠を示す資料を提出したが、認められなかった。「メーカーから提供された(含有)成分に関するエビデンス資料を提出した」と同社は話している。

 また、同社は18日までに今回の処分に対する〝お詫びとお知らせ〟を同社ショッピングサイトに掲出した。「今回の措置命令を真摯に受止め、再発防止のための管理体制の一層の強化に努める」としている。

 一方、消費者庁は、同社に対し、景表法の措置命令と一体的に運用する課徴金納付命令を今のところ執行していない。この点について同庁表示対策課は、「(課徴金納付命令に関する)調査の有無も含めてお答えできない」としている。前回10月の処分では、措置命令と同時に1814万円の課徴金納付を命じていた。

【写真=優良誤認に問われたウェブサイト表示の一部。右下に「※ダイエットには適度な運動と栄養管理が必要です」の文言も見えるが、この商品を摂取するだけで容易に痩身効果を得られると消費者を誤認させると判断された。】

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