トーア紡 健食分野に進出 アカモクなど本格提案へ(2019.2.7)


 衣料用繊維や自動車内装材、エレクトロニクス材料などを生産するトーア紡グループは、新規事業として、瀬戸内海産のアカモクパウダーやトンガ産モズク由来のフコイダン製品など、健康食品向け原材料の展開を強化する。

 同社は衣料品材料や工業資材が事業の中心だが、ファインケミカル事業として化粧品原料・製品の生産も行っており、グループ会社には医薬品製造・販売の大阪新薬もある。

 同社では、ニーズが高まっている美容・健康分野への事業展開として、瀬戸内海産アカモクのパウダー製品を健食業界向けに供給する方針。製造は鳥取県境港市に本社・工場を持つベンチャー企業のタングルウッド社。

 トーア紡によると、瀬戸内海産のアカモクはミネラル類が豊富に含有されており、機能性成分が豊富に含有する時期に収穫、製品化するという。健食向けだけでなく、蕎麦やラーメンなどへの練り込みなど、一般食品向けにも提案していく方針だ。

 また、従来から供給していた南太平洋トンガ産モズク由来のフコイダン製品「AHフコイダン85」も、健食原材料として提案を本格化する。

 同製品も製造はタングルウッド社。トーア紡によると、トンガ産モズクはフコイダンの含有量が多く、タングルウッド社では独自の技術により、フコイダン含有量85%以上、重金属10ppm以下、ヒ素2ppm以下の高品質製品を製造しているという。さらに硫酸基結合が13%以上あるのが特徴で、同社によると、フコイダンによるヘルスクレームの効果を発揮するためには、硫酸基結合が13%以上、必要だとしている。

 同社ではこれら原材料の展開を強化し、ヘルスケア分野、特に健食分野でも一定の基盤を確保していきたい考えだ。

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