スペイン発 卵殻膜由来で新素材 ヘルシーナビが独占販売権 (2019.2.7)


 アキレス腱の柔軟性を高める機能性を持つことが臨床試験で示唆されたサプリメント用タマゴ由来素材の輸入販売をヘルシーナビが始める。関節ケア作用を主要機能とする素材。同作用を検証する臨床試験の中で、アキレス腱への働きが見出された。ほかに、肌に対する働きも確認されている。

 サプリメント原材料輸入商社のヘルシーナビが新たに販売を始めるのは『オボメット(OVOMET)』。タマゴの卵殻膜のみを原料にした粉末製品で、このほど、開発・製造元との間で日本での独占販売契約を取り交わした。すでに最終製品化案件が決まっており、近く、実際に販売を始める。

 開発・製造元はスペインのエッグノボ社(EGGNOVO)。2012年に設立後、14年にオボメットの製造販売を開始。現在、欧州と北米を中心に販売しており、昨年からアジア市場の拡販に向けて準備を進めていた。

 先月来日した同社関係者によると、オボメットを配合した最終製品はこれまでに170アイテム近くあり、大半が関節ケアを訴求するサプリメント。これまでに実施した基礎から臨床まで20件ほどの試験結果から得られた1日あたり有効摂取量は300㍉㌘。この量を継続摂取することで、アスリートや高齢者の膝関節の痛みや可動性を改善させることが示唆されている。

 製造工程では抽出や濃縮などの加工は行わない。そのため、素材本質としては卵殻膜の乾燥微粉末といった位置づけで、「100%ナチュラルプロダクト」だと同社関係者は強調。成分組成としては、コラーゲンが33~38%、エラスチンが20%、ヒアルロン酸が4%、グルコサミン、コンドロイチン硫酸がそれぞれ2%、ケラチンが1%──などとなっているという。

 アキレス腱に対する機能性が注目されそうだ。高齢者を被験者にした二重盲検臨床試験の結果、膝の痛みの改善とともに、アキレス腱の弾力性の改善がプラセボ群との比較で確認されたという。
歩行能力機能に関して新たな切り口の最終製品の開発につながる可能性がある。

 オボメットは、こうした機能性のほかにも、最近の研究で、肌状態の改善作用が臨床試験で示唆されているといい、エッグノボ社としても肌領域(美容サプリ)での提案を進め始めている。ヘルシーナビでは当面、関節ケアやスポーツニュートリション分野で提案を進めていく方針だが、タイミングを見て、美容食品分野に広げていくことも計画している。

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