生鮮ブドウで届出準備 「ナガノパープル」で〝初〟目指す(2019.3.7)


 全農と長野県は県特産のブドウ「ナガノパープル」で機能性表示食品の届出を目指す。今夏までにも届出関係書類を消費者庁に提出する。届出書類の提出者はまだ決まっていない。届出が受理されれば、生鮮ブドウとして初の機能性表示食品となる見込みだ。

 「ナガノパープル」は巨峰とリザマートを交配したもので、黒系の大粒ブドウで種がなく皮まで喫食できる。須坂市の県果樹試験場で育種されたもの。2004年に品種登録され、長野県でしか栽培できない。

 県では「ナガノパープル」の機能性表示食品の届出に向けて予算を確保しており、信州大学やJA長野に協力を依頼して取り組みを進めてきた。

 県によると、機能性関与成分は信州大学で確認中で、GABAの可能性が高く、1日あたりの摂取目安量は、一房あたり2~3粒程度が予想されるという。届出は研究レビューで行う予定で、届出者は全農または他の団体になるか検討中という。全農ルートによる長野県出荷分のみが機能性表示食品になる見込みだ。

 「ナガノパープル」はすでに個別包装で出荷されているため、個別包装の手間がかかる機能性表示食品の生鮮リンゴに比べて、包装関係の手間はかからないという。

 機能性関与成分の担保は、一房の重量で選別する見通しで、その基盤となるデータを信州大学で検討中だとしている。県では収穫期となる9月には、機能性表示食品ブドウの本格販売に繋げたいとしている。

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