ルテイン 新ヘルスクレームに関心 (2019.7.11)


 ルテイン・ゼアキサンチンを機能性関与成分にした機能性表示食品について、「睡眠の質」「眼の疲労感」の改善をヘルスクレームに盛り込んだ届出が先ごろ公開され、注目を集めている。届出を行った原材料事業者には、多くの引き合いや問い合わせが寄せられているという。

 ルテイン、あるいはルテイン・ゼアキサンチンのこれまでのヘルスクレームは、目の黄斑色素密度を維持または上昇させ、目のコントラスト感度の改善や、ブルーライトなど光刺激から目を保護することによって、目の調子を整える働きを訴求するものが大半だった。

 そのなかで新たな届出では、従来のヘルスクレームに加え、睡眠の質や目の疲労感の改善まで訴求。いずれも他の機能性関与成分で届出実績のあるヘルスクレームだが、ひとつの素材で目の疲労感改善を含めたアイケア機能から睡眠機能まで同時に表示できることが、業界関係者には魅力に映っている模様だ。この届出を行った原材料事業者のユニキスでは、「(届出公開後)多くの問い合わせや引き合いを頂戴しています。拡販につながれば」と話す。

 ユニキスは、ルテイン20%以上、ゼアキサンチン4%以上で規格化したマリーゴールド抽出物『ルテマックス2020』(印オムニアクティブ社製)の原材料販売を6年前から手掛ける。今回の届出にも同素材を使用。届け出たシステマティックレビューでも、同素材を使用し海外で実施された査読付き臨床試験論文3報を採択した。

 睡眠の質、目の疲労感の改善は届け出た3報のうち1報で検証されたもの。米国で実施され、2017年に発表されたこの論文では、睡眠の質についてはピッツバーグ睡眠質問票、目の疲労感に関しては10段階の等間隔尺度を用いた質問票を使用して有効性を検証。その結果、それぞれプラセボとの比較でスコアの改善が示されたとしている。

 この新たな届出でもう一つ注目されるのは、主な摂取対象者だ。機能性の科学的根拠に基づき、「1日6時間以上パソコンやスマートフォンを使う方(ブルーライトに触れる機会が多い方)」として届け出た。これまでも「ブルーライトが気になる方」などを摂取対象者にした届出はあったが、より具体的に対象者を示した形。商品パッケージ表示や広告表示で強みになりそうだ。

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