マキベリーに肌質改善機能  (2020.5.14)


 オリザ油化(愛知県一宮市)が原材料販売を手掛けるサプリメント用のマキベリーエキス製品ブランドのうち『デルフィノール』について、肌への有効性も期待できることが、臨床試験で初めて確認された。プラセボ対照群間比較試験の結果、肌のくすみや色むらを改善する機能性を持つことが示唆されたもので、特許出願も同社で行った。これまでのデルフィノールの主要機能は血糖値の上昇抑制。同社が最近実施した試験で抗糖化機能のあることが分かっていた。

 同社が4月22日に発表した。試験は、健常人女性16名を対象に実施。デルフィノールを1日当たり60㍉㌘摂取した群は、8週間後、顔の「彩度」がプラセボ群と比べて有意に改善した他、摂取4週間後では、肌(顔)の赤みの面積や数に関してプラセボ群との比較で有意な改善が見られた。

 また、加齢によって減少傾向を示す「コラーゲンスコアと年齢の相関」を調べたところ、摂取8週間後、デルフィノール摂取群のみが上昇傾向に転じたという。試験結果は今後論文にまとめて発表する計画だ。

 デルフィノールに肌質改善効果が示唆されたことを受け、オリザ油化は今後、美容食品市場への浸透を目指す。同社のマキベリーエキス製品ブランドのうち『マキブライト』に関しては、主にドライアイ改善機能を訴求するアイケア素材として市場開拓を積極的に進めており、研究レビューも実施して機能性表示食品の届出を目指している。「目」と「肌」の双方からマキベリーエキスの需要を引き上げる考えだ。

 マキベリーは、チリ南部パタゴニア地方を原産とする果実。アントシアニンの一種であるデルフィニジンを多く含む特長がある。デルフィノールに抗糖化機能のあることは、同社が2月までに明らかにし、特許出願している。タンパク質の糖化反応によって皮膚など体内でも生成されるAGEsの産生抑制機能と分解機能の両方を合わせ持つことを明らかにしたという。

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