措置命令 都道府県で増加傾向 19年度15件に (2020.7.9)


 都道府県による景品表示法の措置命令件数が増加傾向を見せている。2019年度は計15件に上り、17年度の8件、18年度の9件から大きく増加した。

 今年度(20年度)も5月末時点で計3件の措置命令を行っており、消費者庁よりも件数が多くなっている。都道府県知事は、景表法に基づく措置命令権限が付与されている。

 19年度に措置命令を行った都道府県は、茨城県、埼玉県、東京都、大阪府、岡山県、鹿児島県の6都府県で、件数としては大阪府が6件、東京都が2件、埼玉県が4件、その他1件ずつ。埼玉県は16~18年度まで措置命令を行っていなかった。

 埼玉県による措置命令4件のうち1件は、健康食品通販のニコリオ(東京都世田谷区)が販売していたダイエットサプリの表示を巡るもの。今年3月、自社ウェブサイトとアフィリエイトサイトの表示に有利誤認と優良誤認の双方を認定。さらに県は翌4月、同じサプリメントに関する同社の販売手法は特定商取引法違反(誇大広告、顧客の意に反して売買契約の申込みをさせようとする行為)にあたるなどとして、同社に対して3カ月の一部業務停止命令を行った。

 こうした都道府県による景表法に基づく措置命令と、特商法に基づく業務停止のダブル行政処分は昨年度、大阪府でも行われており、不当表示や不当勧誘などに対する都道府県の厳しい対処が目立ち始めている。

消費者庁は40件と減少 処分取消訴訟3件抱える
 消費者庁が2019年度に行った景品表示法の措置命令件数は計40件となり、2年連続で減少した。17年度は50件に上っていたが、18年度は46件に減少。ただ、都道府県による景表法の運用が活発化しているため、全体の措置命令件数は横ばいで推移している。

 同庁は現在、措置命令の取り消しを求める行政処分取消訴訟を3件も抱える。措置命令を受けたアマゾンジャパン、だいにち堂、ライフサポートからそれぞれ提起されたもので、いずれも、6月末時点で訴訟係属中。また、今年5月には、健康食品の優良誤認表示を巡りユニヴァフュージョンに昨年3月下していた措置命令を取り消すという極めて異例の事態も起こしている。

 同庁表示対策課のまとめによると、19年度の景表法違反調査件数は492件。前年度の591件、その前の653件から2年連続で減少したが、依然、500件に迫る調査を抱えた。表示違反に関する外部からの情報提供は1万件を超える。

 492件のうち40件は調査を打ち切るなどした。それ以外の40件については措置命令を行い、205件は是正措置をとるよう指導。他の151件は20年度に繰り越したという。

 健康増進法との一体的な法執行を行っている健康食品の表示を巡っては、19年度は3件の措置命令を実施。また健増法の誇大広告禁止規定に違反するおそれがあると判断した27件に指導を行った。

 他に、新型コロナウイルス感染予防効果を標ぼうするインターネット上広告に対する表示改善指導も実施した。

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