有胞子性乳酸菌と免疫 高まる引き合い (2020.9.24)


 乳酸菌に対する引き合いが、サビンサジャパンコーポレーション(東京都豊島区)でも伸びている。背景にあるとみられるのは、腸内環境の維持・増進に連なる、免疫機能に対する働きを念頭に置いたサプリメント・健康食品の市場投入。同社が供給する乳酸菌は有胞子性乳酸菌で、〝生きて腸まで届く〟の特長があることも、引き合い増の一因になっている可能性も考えられる。

 同社が原材料供給する有胞子性乳酸菌は、インドのサミ・サビンサグループが開発した「ラクトスポア」。同グループで最も販売量の多いクルクミン(C3コンプレックス)に次ぐ売れ筋素材で、米国を中心に高い需要を維持しつつ、ここ数年で日本での販売量も増えていた。そのなかでもここにきて引き合いがさらに高まっているという。

 引き合いが増え始めたタイミングを踏まえ、要因としては、免疫に対する働きを期待できる素材への関心の高まりがある、と同社では見る。

 乳酸菌は、有胞子性乳酸菌を含め、腸内環境を整える機能性が報告されている。同機能は、ヨーグルト類に代表されるように、免疫に対する機能との関連で認知されている場合が多い。「以前はあまりなかったことですが、(ラクトスポア配合)最終製品を子どもにも摂らせたい、というニーズを背景としたお問合せも増えています」という。

 免疫機能対応素材の需要増は世界的な傾向だと言われる。そのなかでサミ・サビンサグループは、免疫機能の概念は「体のバランスを整えて健やかに保つという面で、インドの伝承医学アーユルヴェーダに通じる部分が大きい」と見ている。今後、インドに伝わる伝統的食品素材を活用した新製品の開発を含め、免疫機能に対するアプローチを強化していく方針。


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