レスベラトロール 炎症性疼痛緩和作用が示唆(2016.7.21)


 赤ワインに含まれるポリフェノールとして知られる「レスベラトロール」は炎症による痛みを緩和する──㈱ファンケルが14日、麻布大学との共同研究成果としてこんな発表を行った。炎症性の痛みを与えた動物にレスベラトロールを投与したところ、痛みを感じる閾値が上昇し、痛みが緩和させることが分かったほか、炎症が起きてから1日目よりも2日目の方がより痛みを抑制したという。

 結果は論文にまとめており、このほど海外学術誌「Molecula Pain」、「Brain Research Bulletin」に掲載された。今月開催される第39回日本神経科学大会でも研究成果の一部を発表する予定。

 麻布大の武田守環境科学部教授と同社は、食品による新たな体調調節機能を探る目的で、2015年から痛みの緩和に着目した神経生理学研究を開始していた。今後も引き続き研究を進め、「腰痛や関節痛にアプローチする食品」の開発を行うとしている。

 武田教授は、今回の研究で新たな作用を見出したレスベラトロールについて「副作用のなく、炎症性疼痛の緩和や鎮痛に寄与する新たな食品素材である可能性を示唆」するものだとコメントしている。

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