目当たらしいヒット商材が期待される健康食品業界。本紙の健康食品受託製造企業への調査でも、ここ数年は乳酸菌とNMNの2素材の受注が多く、それらに変わって需要を引き上げる素材が台頭していない状況が続いている。需要を満たす新たな素材は何か。健康食品関連素材で数多くの研究成果を発表する日本農芸化学会、日本薬学会の3月開催の講演要旨(ポスター発表など)から次代のヒット素材を探ってみた。
東洋新薬(本部・佐賀県鳥栖市)は、次世代アミノ酸原材料「BEAA(Balanced Essential Amino Acid)」を開発し、1月下旬から健康食品のODM/OEM供給を開始した。「BEAA」3㌘の摂取でホエイプロテイン20㌘相当の運動によるカラダづくりをサポートするなどの機能を備えた原材料で、原材料の高騰などが続くプロテインの代替とともに、筋肉に働きかける作用からシニア層にも対応できる原材料としての提案も進めていく。
健康食品・化粧品企画販売のたかくら新産業(東京都港区)は、西ノ島産の褐藻類「ツルアラメ」を原材料に用いたサプリメントに関するシンポジウムを1月26日に開催した。会ではツルアラメに含有するフロロタンニンの抗アレルギー作用や、ツルアラメを用いた地域おこしの概要などが説明された。
オリザ油化(愛知県一宮市)は、これまで美容訴求を中心に提案してきたアナツバメの巣を原料にした機能性食品原材料「ツバメの巣エキス」について、骨の健康・成長に関する新たなアプローチを開始する。同社がラインナップする複数の機能性食品原材料のうち、「骨」分野に取組むのは初めて。
各種機能性食品原材料をラインナップするBGG Japan(東京都中央区)は、主力原材料の「アップルフェノン(未熟りんご由来のポリフェノール)」について、血糖値上昇抑制に関するエビデンスを強化した。同原材料の血糖値上昇抑制に関するエビデンスはこれまでにも得ていたが、このほど確認したマウス小腸でのグルコース吸収阻害作用でそのメカニズムを補完したかたちだ。
アサヌマコーポレーション(東京都中野区)は、浅井ゲルマニウム研究所(川崎市麻生区)が開発した化粧品原材料「レパゲルマニウム」の独占販売権を取得した。これにより、同原材料を活用した化粧品のODM・OEM事業を強化し、次世代原材料としての市場展開を本格化させる。
守田化学工業(大阪府東大阪市)は、2025年12月期のステビア甘味料の売上を、現時点で前期比10%増と2ケタ伸長させている。要因は、一昨年4月に上市した次世代ステビア甘味料「レバウディオAXシリーズ」と、今年4月に販売開始した「レバウディオJXシリーズ」の採用が増えたこと。特に後者のJXシリーズは、海外向け製品に積極的に採用されている。
αシクロデキストリン(αCD)およびシクロデキストリン包接体が、多角的に生活習慣病に作用することが報告された。シクロケム(神戸市中央区)の寺尾啓二社長は11月7日、第12回アジアシクロデキストリンカンファレンスと第41回シクロデキストリンシンポジウムの合同会議で、両素材の機能性や作用機序を試験結果に基づき発表した。本紙ではその内容を2回に分けて伝える(第1回)
三菱ガス化学(東京都千代田区)は、健康食品原材料として販売するピロロキノリンキノン二ナトリウム塩「BioPQQ」を、アンチエイジング素材で提案強化している。米国や欧州では「アンチエイジング」「ミトコンドリア」をキーワードに提案し、新規採用が次々に決まるなど好調な売れ行きを示している。国内も同様にミトコンドリア賦活を介するアンチエイジングを中核機能としてアプローチすることで、さらなる需要創出を図る考え。