丸善製薬 新素材、E6CG上市 ドライシンドロームに対応(2021.8.12)


 目や肌など複数の部位が同時に乾燥する、いわゆる「ドライシンドローム」への対応を念頭に置いたサプリメント・健康食品向け原材料を丸善製薬(広島県尾道市)が上市した。ドライシンドロームをめぐるヒトに対する有効性がRCT(ランダム化比較試験)で実証され、論文発表もされている「エリオジクチオール‐6‐C‐グルコシド」(以下、E6CG)という成分を規格化した植物由来の製品で、目・肌・口の〝うるおい〟を総合的にケアできる機能性表示食品対応素材として打ち出す。

ドライスキンからドライアイまで
 このドライシンドローム対応素材は、植物のルイボスを起原原料にしたもので、乾燥症状の緩和に関わるムスカリンM3受容体の働きを活性化させる機能があるE6CGを有効成分として規格化したエキス粉末。製品名は『ピュア・ルイボスエキスL』。

 ムスカリンM3受容体とは、目、肌、口などの分泌腺に存在する器官。刺激することで唾液や涙などの分泌を促すといわれるが、その活性は加齢やストレスで弱まるとの報告もある。そのため、ドライシンドロームを解消するにはムスカリンM3受容体をケアすることが近道になる、と同社担当は話す。

 同社では、ムスカリンM3受容体活性化機能を持つE6CGを機能性関与成分にする形で、新製品を機能性表示食品対応素材として原材料販売を展開し、採用実績を伸ばしていく構え。最終商品販売会社などへの届出サポートに対応する目的で、現在までに研究レビューも実施してある。ヘルスクレーム(届出表示)としては、以下を想定しているという。

 「体の内側から水分分泌を促すことにより、目のうるおいを保ち、口や肌の乾燥を緩和しうるおいを保つ機能が報告されています。年齢とともにカラダ(目・口・肌)の乾燥が気になる方に適した食品です」

複合的かわき自覚 「2人に1人」
 ドライシンドロームを自覚している人は少なくないとみられる。
 丸善製薬が今年実施した、20~60代男女約2515人を対象にしたインターネットアンケート調査結果では、2つの部位以上で乾燥症状があると答えた人は全体の約47%と、およそ2人に1人に上った。

 また、目・口・肌の乾燥症状を自覚する20~60代男女400人を対象にした同様の調査では、乾燥ケアのために1日平均で種類以上のアイテムを使用している様子が浮き彫りになり、かつ、そうしたケアが「面倒くさい」と答えた人は、過半数の約51%に達した。

 他方で、同400人を対象に、「目・口・肌の全ての乾燥症状を一つのアイテムでケアできるとしたら」を尋ねたところ、「ぜひ使ってみたい」と「どちらかというと使ってみたい」を合わせて約91%が「使ってみたい」と答えた。

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