ショウガ抽出物 ショウガオール高含有品開発 三生医薬(2017.5.25)


 ショウガの有用成分「ショウガオール」の含量を高めたショウガ抽出物を、健康食品受託製造企業の三生医薬㈱が新たに開発した。ホヤ由来プラズマローゲンなどと並ぶ独自原料として、ソフトカプセル製剤を中心としたサプリメントへの配合提案を行う。

 2年前に原料開発部門を新設。独自素材の提案を急加速させており、今回開発したショウガ抽出物は、名称を「SUN(サン)ショウガ」としてブランディングを図っている。

 「亜臨界水処理」という食品分野では比較的新しい加工技術を応用し、生のショウガには少量しか含まれないショウガオールを抽出物として摂取できるようにしたもの。特許を出願している。

 ショウガ抽出物は、ショウガの辛味成分で、有用成分の一つでもあるジンゲロールを規格化している場合が多い。一方、SUNショウガは、亜臨界水処理によってショウガの特性を生かしたままジンゲロールをショウガオールに変換。これによりショウガオール含量を0.5%以上で規格化するショウガ抽出物の開発を実現。同社の調べでは、生ショウガと比べて約70倍も多く含まれることが分かっている。

 ショウガの機能性に関して即感性の高い冷え改善作用はジンゲロールにもあるが、SUNショウガに多く含まれるショウガオールは、「体を深部より温める働きが強く、体感の持続性があるのが特長」という。同社ではモニター試験を実施し、即感性だけでなく持続性も確認した。

 同社によると、ショウガオールには抗酸化作用や抗炎症作用、消化管運動の亢進作用も報告されている。素材認知度の高さを生かしながら、体感性の高い独自機能性食品原料として、OEM製品への配合提案を進める。

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