ポーラ・オルビス 肌トクホ 来年市場投入へ 先鞭付けた資生堂も動くか(2017.12.21)


 グルコシルセラミドを関与成分にした特定保健用食品(トクホ)の表示許可を消費者庁が12日に行い、発表した。ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業が申請した粉末顆粒食品について、肌の水分を逃がしにくくするため肌の乾燥が気になる人に適す旨のヘルスクレームを許可したもの。いわゆる〝肌トクホ〟の表示許可は、資生堂が昨年4月に許可を受けた清涼飲料水に続き2品目となる。

 ポーラ化成が許可を受けたトクホの名称は「ディフェンセラ」(関与成分=米胚芽由来グルコシルセラミド)。表示が認められたヘルスクレームは、肌トクホ第1号となった、資生堂の清涼飲料水「素肌ウォーター」(同=グルコシルセラミド)とほぼ同じ内容になっている。

 一方、肌トクホで初の許可取得の栄誉を勝ち取った資生堂は、素肌ウォーターの発売計画について沈黙を守り続けており、未だに販売を開始していない。

 他方で、ポーラ・オルビスホールディングスは15日、同グループから2018年中を目途に発売する予定だと発表。これに刺激を受けて資生堂が動きを見せる可能性もあり、今後の動向が注目される。

 〝植物セラミド〟とも呼ばれるグルコシルセラミドを巡っては、「肌の潤い(水分)を逃がしにくくする機能があることが報告されています」などと、トクホと比べてもそん色のないヘルスクレームが機能性表示食品でも行われている。15日現在で計28品目が届け出られており、資生堂でも、サプリメント「飲む肌ケア」を販売中。同社は、トクホに先んじる形で機能性の販売を開始した格好だ。

 国の許認可が伴うトクホにせよ、ヘルスクレームに「保湿」の文言を直接盛り込むことは、化粧品との兼ね合いもあり、現状困難。勢い、機能性表示食品と変わらない機能性しか訴求できない。そうした事情が、資生堂が素肌ウォーターの発売を長く見合わせている背景にあると推測する見方がある。そのため、業界関係者からは、「ポーラ・オルビスも当面発売しないのではないか」との観測も上がっていた。

 ただ、ポーラ化成が今回許可を受けたトクホを申請したのは2013年末ごろとみられる。食品の新たな機能性表示制度(機能性表示食品制度)の創設がすでに決まっていたタイミングであり、もともと企業責任による機能性表示よりも、国の〝お墨付き〟に基づくヘルスクレームを志向していた可能性がある。

 加えて、ポーラ・オルビスグループは現在、ポーラが今年1月に発売したシワ改善薬用化粧品(医薬部外品)の売上げが極めて好調に推移するとともに、顧客のクロスセルによって美容健康食品カテゴリーの売上も伸長している状況にある。

 そのような中で、「肌の乾燥が気になる方に適する」とアピールできるトクホは、シワ改善薬化粧品とともに、「内外美容」を訴求していくのにうってつけの商材といえる。来年早々のスピード発売に踏み切る可能性もありそうだ。

 ポーラ・オルビスホールディングスはトクホ「ディフェンセラ」について、「美肌の実現を目指した新カテゴリーのトクホ市場を開拓していく」と意気込みを見せている。


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