ファンケル 18年3月期業績 売上高、過去最高の1090億円 
(2018.5.10)


 ファンケルが過去最高の売上高を弾き出した。先月26日に2018年3月期の業績を発表し、主力の化粧品、栄養補助食品事業が増収、対前年比13.2%増の1090億1900万円を計上した。営業利益も、増収効果による売上総利益の増加に加え、採算性の高い化粧品事業の売上構成比が高まったことなどで、同276.4%増の84億4800万円となった。

 1000億円台の売上高は11期ぶり。3年前に打ち出した中期経営計画の最終年度で大台に乗せたかっこう。前の中計で掲げた1250億円の売上高には届かなかったものの、3年で300億円を上乗せした。

 栄養補助食品関連事業の売上高は同12.0%増の359億3300万円を計上。機能性表示食品「カロリミット」シリーズや、健康食品「年代別サプリメント」「ディープチャージコラーゲン」(3日にリニューアル、旧名「HTCコラーゲンDX」)などが好調に推移し増収に貢献した。販売チャネル別にみると、通販、店舗販売、卸販売、海外のそれぞれの販路で前年を上回る売上で、特に店販では30%超の伸び率を示した。営業利益は、主力製品の売上伸長に伴う売上総利益率の改善や、マーケティング費用の効率的な使用により損益面が改善、8億6400万円(前期は8億6500万円の営業損失)となった。

 化粧品関連事業も好調に推移した。売上高は同16.0%増の660億4800万円、営業利益は増収効果による売上総利益の増加に加え、インターネットの活用による効果的なプロモーションにより、同74.2%増の91億5000万円。主力製品の「マイルドクレンジングオイル」の刷新や、マチュア世代向け化粧品が貢献した。

 一方、発芽米や青汁製品を取扱うその他関連事業は苦戦。売上高は同3.5%減の70億3700万円だった。
 19年3月期の業績予想は、売上高1145億円、営業利益95億円を見込んでいる。

「内脂サポート」TVCM開始 第3のスター製品へ
 ファンケルは、「体重・体脂肪を減らす」働きを訴求する機能性表示食品「内脂サポート」について、テレビCMを中心とした販売プロモーションを17日から始める。同品は、ビフィズス菌BB536、同B‐3、N‐アセチルグルコサミンの3成分を機能性関与成分に最終製品の臨床試験で届け出たサプリ。昨年6月に発売していた。

 同社として機能性表示食品のテレビCMは3品目。プロモーション展開と並行し、動画メディアや交通広告、WEB広告の活用をはじめ、量販店など一般流通において増量品を用意したり、同品のブランド特設サイトを立ち上げたりして拡売につなげる。

 同社は、18年度を初年度とする新中期経営計画のなかで、同じく機能性表示食品の「えんきん」「カロリミット」に次ぐ第3の〝スター製品〟として、「内脂サポート」の育成を挙げていた。

 テレビCMでは、俳優の佐藤二朗さんを起用。中高年男性が痩せることに奮闘する姿をコミカルに演出し、「体重・体脂肪を減らす」強い味方として「内脂サポート」を登場させる。


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