ME-3 抗酸化作用持つ乳酸菌 グルタチオンを産生(2018.5.10)


 セティは7日、米国や欧州で「新規の抗菌性及び抗酸化性プロバイオティクス」の名称で特許を取得している乳酸菌「ラクトバチルス ファーメンタム ME‐3」を上市した。ベルギーのVFバイオサイエンス社製。1㌘当たりの菌数は1000億個で、50㌘から出荷する。

 これまで30種類以上の乳酸菌やビフィズス菌を供給してきた同社では、新たなプロバイオティクスを探していた。その中でグルタチオンを産生し、抗酸化作用を示すユニークな性質を持つME‐3に辿り着いたという。

 抗酸化作用についてはヒト試験で検証されており、脳卒中の既往歴がある患者21名にME‐3を摂取してもらったところ、摂取後は摂取前に比べ、生体内の酸化型グルタチオン濃度が有意に減少したほか、グルタチオンの酸化・還元型比が小さくなったという。

 この比が小さくなったメカニズムについて同社では、「病者は酸化ストレスにより酸化型グルタチオンが多いが、ME‐3摂取により還元型グルタチオンが増え、その比率が低下した」と説明している。

 また、アトピー性皮膚炎患者11名にME‐3を摂取してもらった試験では、摂取後は抗酸化指標のTACの数値が有意に上昇した一方、アトピー重症度のスコア評価が有意に減少し、改善したことが確認されているという。

 同社では抗酸化作用が期待できることから、「メタボや肌など提案できる範囲は広がる」と話す。

Clip to Evernote

ページトップ