丸善製薬 液体品を開発 苦味を低減 (2019.11.7)

05イチョウ葉画像①

【写真=溶解性も大きく改善した(左が同社既存品、右が新イチョウ葉エキス)】
 
 ドリンク用途に適した液体のイチョウ葉エキスを丸善製薬が開発した。粉末のイチョウ葉エキスをドリンクに配合することも出来なくはないが、特有の苦味や溶解性に課題があった。液体イチョウ葉エキスはこの課題を大幅に改善したもの。体制が整い次第、販売を開始するとともに、新製品を使った機能性表示食品の届出サポートを進める。

 同社で製造販売する粉末のイチョウ葉エキスを独自技術と処方で液体化した。同社が実施した官能評価では、イチョウ葉に特有の風味や苦味渋味が既存の粉末品との比較で有意に低減。飲みやすさは有意に向上した。ドリンクやゼリー以外の一般加工食品への配合も考えられそうだ。

 また、既存の粉末品をドリンクに配合すると、一定量が沈殿するが、新製品ではほとんど沈殿しない(=写真)。このように水への溶解性が高い一方で、起泡性は低く、アスコルビン酸など有機酸の影響もほとんど受けないという。

 機能性表示食品対応素材としても打ち出す。同社ではイチョウ葉エキス(イチョウ葉由来フラボノイド配糖体・同テルペンラクトン)の届出サポートをこれまでに数多く手掛けており、新製品でもこれに対応する。「機能性表示食品として届出が行えることを念頭に開発した」と言い、1日あたり400㍉㌘、あるいは600㍉㌘を配合することで、同社が実施した研究レビューなどを活用した届出が行える見通し。

 同社も出展した先月の「食品開発展」では、新製品を配合したスポーツ飲料を来場者に提供。これまでになかったイチョウ葉エキス機能性表示食品の開発や届出サポートに貢献していきたい考えだ。

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