シーベリーとノコギリヤシ 5α‐還元酵素阻害高める (2020.2.27)


 シーベリーエキスとノコギリヤシエキスを組み合わせることで、排尿サポート機能が相乗的に高まる──このような知見をシーベリーエキスの原材料供給を手掛けるオリザ油化(愛知県一宮市)が明らかにし、このほど特許出願した。ノコギリヤシエキスの主要機能として知られる5α‐還元酵素阻害作用の相乗効果を明らかにしたもの。シーベリーエキスに同作用のあることも確認した。

 オリザ油化が2月18日発表した。市場に数多く流通しているノコギリヤシエキス配合サプリメントの「差別化にもつながる知見」だとコメント。今後のシーベリーエキスに関する市場提案では、ノコギリヤシエキスとの組み合わせを積極的に勧めていきたい考えだ。

 5α‐還元酵素阻害作用の相乗機能は、インデナ社製のノコギリヤシエキスを用いて確認。相乗効果を高めることができる配合比率も検証した結果、シーベリーエキス対ノコギリヤシエキス比が1対3~2対1の範囲であることが示唆されたという。

 また、シーベリーエキスにも5α‐還元酵素阻害機能のあることを確認。同素材の機能性については、以前から過活動膀胱の抑制機能が動物試験で確認されていたほか、前立腺肥大に伴う排尿不調にも有効性のあることが動物試験などで示唆。プラセボ対照二重盲検臨床試験でも、排尿を巡るQOLを高めることが確認されていた。新たな研究を通じて、作用メカニズムの一部を確認したことになる。

 シーベリーエキスの販売は2015年に開始。グミ科落葉低木の果実シーベリー(sea buckthorn)を原材料にしたもので、規格成分はトリテルペン類のウルソール酸。オリザ油化では現在、シーベリー果実由来ウルソール酸を機能性関与成分にした機能性表示食品の届出実現を目指している。

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