オリザ油化 アグアヘエキスに知財権 (2020.8.27)


 オリザ油化(愛知県一宮市)は、サプリメント用原材料として供給するアグアヘエキスの不定愁訴改善機能に関わる特許を、8月17日までに取得した。特許番号は第6742537号で、発明の名称は「エストロゲン活性調整剤およびそれを用いた不定愁訴改善剤」。同エキスには植物エストロゲン(女性ホルモン様成分)が含まれる。月経周期に伴う不定愁訴改善機能のあることが、国内で行われた臨床試験で見出されていた。

 アグアヘエキスは、ペルーなどアマゾン川上流域で栽培されるヤシ科植物アグアヘ果実の抽出物で、オリザ油化が2018年6月に発売。同エキスの機能性としては、大豆イソフラボンと比較してもマイルドな女性ホルモン様機能のあることが示唆されており、その活性成分本体は、DMM(Dihydroxy-Methoxy-Methylflavan)であることが同社の最新研究で分かっている。

 特許権が成立したことを受けて同社は、国内外でアグアヘエキスの拡販を図る。もともとプエラリアミリフィカの代替需要を取り込む狙いで市場投入した背景のある素材だが、今回の特許取得について同社では、「位置づけがさらにランクアップ」するとした上で、「健康食品分野のみならず、機能性表示食品、化粧品などでグローバルな拡販が期待できる」としている。

 今回成立した特許権の技術的背景ともなった、アグアヘエキスによる不定愁訴改善機能の発見は、同社が外部臨床試験機関を通じて実施したランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験で見出された。月経前と月経中に不定愁訴の自覚がある女性43名を被験者にしたもので、同社製のアグアヘエキスを1日あたり100㍉㌘、8週間継続摂取すると、月経周期に伴う身体的・精神的な自覚症状が緩和され、不定愁訴がプラセボ群と比べて有意に改善することが示唆されていた。

素材動画を拡充 米由来ギャバ等
 オリザ油化は今年5月開始したホームページ上での動画セミナーの本数を拡充、第2弾動画7本を8月4日に公開した。これにより、公開動画件数は計15本に増えた。各動画は、同社ホームページ内の「会員限定コンテンツ」で無料視聴できる。会員登録が必要。

 第2弾動画で取り上げた素材は、計5つのヘルスクレームに対応する機能性表示対応素材のオリザギャバ、免疫を巡る機能性を期待できるツバメの巣エキス、ドライアイ対応のマキベリーエキス(機能性表示対応)──など。そのほか、ドライマウス対応の花椒オイル、BMI軽減を訴求できる機能性表示食品対応素材の生コーヒー豆エキスの動画をアップした。


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