ラクトフェリン、生産量2倍に 森永乳業 年間170tに引き上げへ(2020.10.29)


 森永乳業がラクトフェリンの製造能力を高める。2019年度比2倍以上の約170tに引き上げる計画。育児用ミルクやサプリメントなどの用途で、欧米やアジアを中心に需要が長期的に高まると同社では見ている。

 27日に発表した。ドイツの子会社「ミライ」の工場でラクトフェリンの製造能力を高める。約18億円(1500万ユーロ)を投資し、来年4月に稼働する予定。生産体制の強化を通じて需要の拡大に対応するという。これにより、森永乳業グループのラクトフェリン関連製品の売上高拡大を目指す。

 ミライ社は1972年に創立。ラクトフェリンの生産量で世界トップシェアと見られている。ほかに、ホエイタンパク濃縮物や乳糖などを生産。森永乳業グループで展開する育児用ミルクやサプリメントなどの原材料製造・販売面を支えている。

 森永乳業の調べによると、ラクトフェリンに関する研究論文は増加傾向にある。1990年代の10年間は計約2000報だったのに対して、2011~2020年は計2895報に上る。

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