〝免疫〟の機能性研究、前進 大麦若葉末 制御性T細胞増加に寄与(2025.10.27)


 東洋新薬(本部・佐賀県鳥栖市)は、大麦若葉末の摂取が制御性T細胞の増加に寄与する可能性を動物試験で明らかにした。北海道大学・中村公則教授との共同研究成果。同社が24日に発表した。

 同社ではこれまで、大麦若葉末の免疫を活性化する機能性について、樹状細胞の活性化、唾液IgAの分泌促進、αディフェンシンの分泌促進などを見出し、学術論文などで発表してきた。

今回の研究では、腸管内において酪酸菌が産生する酪酸が誘導する制御性T細胞について、酪酸菌増加作用を持つ大麦若葉末の制御性T細胞に与える影響について検証した。6週齢雄性ICRマウスに大麦若葉末を配合した餌を3週間摂取させたところ、同摂取群は大麦若葉末を含まない餌を与えたコントロール群と比較して、小腸バイエル板における制御性T細胞の比率が有意に高いことを確認した。このことから、大麦若葉末が制御性T細胞の増加に寄与する可能性が示されたとしている。

 制御性T細胞は、免疫反応の過剰な暴走を抑える〝ブレーキ〟として働き、自己免疫疾患や炎症、アレルギーなどの病的な免疫反応を抑制し、免疫のバランスを維持する役割を持つ免疫細胞の一つ。

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