イミダゾール引き合い増 機能性表示で期待感か(2014.11.20)


 抗疲労作用で知られるイミダゾールジペプチドの引き合いを、日本ハム㈱中央研究所が伸ばしている。機能性表示を行える可能性がある素材だと見られているようだ。製造販売している原料を使った臨床試験を行い、査読付き論文を複数発表していることもあり、同社としても提案に力を入れている。

 イミダゾールジペプチドは、生体の骨格筋や脳に多く含まれるジペプチドであるカルノシン、アンセリン、バレニンの総称。同社では鶏胸肉やチキンエキスを原材料にして独自製法で製造するカルノシン・アンセリン含有食品原料を複数販売している。

 同社は、独自製法による自社製品の臨床試験結果をまとめた査読付き論文をこれまでに計6報発表している。

 これらの論文では、同素材を摂取した被験者は摂取前やプラセボ群と比べて、疲労軽減や運動持久力向上に有意差を示すと報告。作用メカニズムについても、緩衝能や抗酸化能によるものと考察できている。

 イミダゾールジペプチドは、いわゆる「抗疲労トクホ」を目指された経緯もある。そのため、同社発表分以外にも複数の論文が存在する。その点からも、機能性表示に向けた期待感が高まっているようだ。

 なお、同社では現在のところ、ガイドラインがまだ出ていないため、具体的な機能性表示案の提案には踏み込んでいない。

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