インデナが新原料投入 ウコンを関節ケアで(2014.12.11)


 クルクミンなどクルクミノイドの経口摂取に伴う生体利用率を高めたウコン原料の日本国内販売を、インデナジャパン㈱とユニキス㈱が本格的に始める。膝の健康をサポートする機能が複数の臨床試験から示唆されているもので、関節ケア市場に売り込む構えだ。

 日本で新たに販売を始めるのは、インデナの独自剤形技術「フィトソーム」を利用したウコンエキス末「メリーバ」。これまでにも一部で先行提案を進めていた。

 欧米では2010年から販売が始まっており、14年の総販売量は100㌧超と、米国を中心に関節サポート素材として供給量は右肩上がりに伸張。抗炎症作用のあるクルクミンの機能性をめぐり米国では、日本とは異なり関節痛改善で需要が近年大きく伸びている。

 メリーバの日本での開拓に当たりインデナジャパンでは、これまでに発表されてきた関連論文の量をアピールしたい考え。関節炎に対する有効性を報告した臨床試験論文はこれまでに3報。ほかにも、グルコサミンとの複合機能を報告する論文も出ている。

 この論文では、メリーバ500㍉㌘とグルコサミン500㍉㌘を継続意的に複合摂取すると、グルコサミン830㍉㌘とコンドロイチン硫酸800㍉㌘を摂取するのと比べて、被験者の歩行距離が摂取1カ月目から有意に改善したなどと報告している。

 一方、運動後の筋肉の損傷や、痛みを抑えるというスポーツ選手を被験者にした臨床試験論文も今年発表された。このため同社では、「スポーツニュートリションとしての効果も期待できる」として、スポーツサプリメント向けの提案にも意欲を見せている。

 インデナの調べによると、メリーバのクルクミノイド生体利用率は約30倍。その中でも利用率が最も高まるのはデメトキシクルクミンで、約60倍にまで高まることが人を対象にした薬物動態試験で確認されているという。なお、1日当たり摂取目安量は1㌘。

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