ファンケル 第2研究所開設へ 脳機能研究など推進 (2015.2.26)

ファンケル研究所完成予想図 ファンケル炭田所長

 ㈱ファンケル(横浜市中区)は、横浜市戸塚区の総合研究所の隣接地に脳科学研究、遺伝子組み換え、製剤研究などの設備を設けた第二研究所を開設する。総合研究所でこれまで培ってきた化粧品やサプリメントの無添加技術や品質評価技術、食品成分におけるナノ化や体内効率技術などの基礎技術とコア技術を集約させ、さらに次の領域に引き上げるための基礎研究に軸足を置いた新施設とし、同社の再成長に向けた事業展開に活かしていく。

 同研究所が取組む研究テーマは効能効果向上、評価手法開発、高齢者対応の3点。効能効果では、ドラッグデリバリー効率や体内効率、経皮吸収向上などを追求し、評価手法では疾病リスク診断法や進化型三次元皮膚モデルなどの開発を目指す。高齢者対応では、免疫強化や感染症予防などの分野で研究を進め、高齢者用の化粧品・サプリメント開発によるQOLの向上を図る。同時に脳機能研究や遺伝子研究分野などの新たなカテゴリーに着手することで、同社独自の価値を創出していく方針だ。

 これら研究設備などへの費用は維持費も含め現在年間25億円前後を計上している。研究開発型企業を掲げる同社としては、推進する研究分野への投資額はさらに増える見込みだ。

 第二研究所は地上2階、地下2階建ての延べ床面積1764平方㍍の最新鋭設備。総工費十数億円。昨年8月に着工し、竣工は来年5月を予定する。

【写真は、炭田康史所長(写真右)と、第二研究所完成予想図】

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