機能性表示食品 情報公開始まる まずは8製品(2015.4.23)


 機能性表示食品の届出情報の開示を消費者庁が17日から同庁ウェブサイトで始めた。届出受理が最初に公表されたのはサプリメント6製品、加工食品2製品の計8製品。「手元のピント調整を助ける」「肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能がある」など、特定保健用食品(トクホ)でこれまでに許可されていな表示も目立つ。事業者は言う。「いよいよ始まった」。

 22日午後6時までに届出受理が公表された機能性表示食品8製品は表の通り。届出番号のうちアルファベットは年度を表し、今年度(平成27年度)はA、28年度はB、以降C、D、Eと続くことになる。

 届出が受理された届出者のうち、キリンビバレッジ、キリンビール、ファンケルは6月中の発売を即日発表した。機能性表示食品は、すべての書類が不備ない形で消費者庁に届け出られた日、すなわち「届出日」から起算して60日後に販売可能になる仕組み。

 届出受理製品の食品の区分をみると、「食事の生茶」は清涼飲料水、「パーフェクトフリー」はノンアルコールのビールテイスト炭酸飲料でともに加工食品、それ以外はサプリメント。16日正午現在ではサプリメントの届出が多い傾向で、生鮮食品での届出はなかった。

 一方、機能性表示を見ると、糖の吸収抑制や体脂肪、中性脂肪の抑制といったトクホに近いものもある一方で、キリンビバの緑茶飲料では、脂肪の吸収を抑える▽糖の吸収をおだやかにする▽おなかの調子を整える──などと「トリプル表示」に踏み込んだ。

 また、「肌の水分保持に役立ち、乾燥を緩和する機能があることが報告されています」「手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげます」など、これまでに許可を受けたトクホにはない機能性を表示する製品もある。

 機能性関与成分に関しては、トクホ実績のある難消化性デキストリンで2製品。いずれも研究レビュー(システマティクレビュー)で機能性の科学的根拠を説明しており、この成分での届出は今後も相次ぐことになりそうだ。

 トクホ許可取得が目指された経緯があるヒアルロン酸も2製品あり、機能性の説明はどちらもSR。一方、最終製品の臨床試験で機能性の科学的根拠を説明するファンケル「えんきん」では、ルテイン▽アスタキサンチン▽シアニジン‐3‐グルコシド▽DHAの4つをまとめて機能性関与成分として届け出た。

 機能性表示食品の届出件数は16日12時現在で112製品。届出受理が同日公表された8製品を除くと、16日正午現在約100製品の届出が確認作業の途上にある。同庁では、作業を終え次第「随時公表していく」と話している。

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