ミカン果皮成分使い共同開発 愛媛大・菅原教授ら(2015.9.24)

05愛媛大・ロゴ 05愛媛大・ファイン商品

 ミカン果皮に含まれるノビレチンと乳タンパク質のβラクトグロブリンの同時摂取によるアレルギー症状緩和効果を報告してきた愛媛大学農学部付属食品健康科学研究センターの菅原卓也教授らは、産学官による同2成分を配合したヨーグルトを共同開発したと発表した。愛媛県の支援を受け、同大学及び農学部の学生15名、四国乳業㈱、伊方サービス㈱が開発に携わり、来月1日に販売を開始する。同2成分を含む素材の供給を受け、㈱ファインがサプリメント、㈱クロレラ本社がゼリーを商品化、計3商品が市場投入される。

 16日に同大学で発表された。菅原教授ら3者は2009年から研究を開始、柑橘果皮の成分レビレチンと牛乳の主要タンパク質・βラクトグロブリンそれぞれのアレルギー症状緩和効果を明らかにし、同時摂取による相乗的な抑制効果につながることをマウスを用いた試験などで実証していた。今年3月開催の日本農芸化学会大会では、スギ花粉アレルギー罹患者26名を対象に同2成分を含むヨーグルトを14日間摂取させたところ、スギ花粉によって誘導される眼のかゆみや異物感、充血、痛みなどの自覚症状が顕著に緩和されるとともに、腫れも緩和されることを報告してきた。

 同大ら3者は、ノビレチン、βラクトグロブリンを特徴とする抗アレルギー効果を持つ機能性食品の統一ブランド「N plus(エヌプラス)」を制定した。同成分を含む機能性食品に同ロゴマークをパッケージに記載させ、これまでに報告してきた抗アレルギーの研究成果を広く普及させる考えだ。

 ファインが来月15日に新発売する「N+アレルクレンズ」は、1日摂取目安7粒中にノビレチンを500マイクロ㌘、βラクトグロブリンを250㍉㌘含ませた栄養補助食品。アレルギーに悩む3歳以上のほぼ全年齢層をターゲットに、水なしで食べられるチュアブルタイプの形状で商品化した。1カ月分210粒入、参考価格2980円。

【写真=統一ブランド「N plus」のロゴ(左)と、ファインが発売する「N+アレルクレンズ」】

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