口腔ケアで用途拡大図る 日本製粉「パミスエキス」(2015.10.22)


 むし歯予防作用がヒト試験で確認されているパミス(赤ワイン搾り粕)エキスについて、原料供給する日本製粉㈱(東京都渋谷区)が新たに歯周病予防作用の検証に乗り出す。北海道医療大学歯学部および池田町ブドウ・ブドウ酒研究所(北海道)と連携して行うもので、これにより機能用途の拡大を図る。同社が6日、発表した。

 パミスエキスは、むし歯の原因となるミュータンス菌の増殖抑制作用のあることが、同社らが実施したヒト試験などで確認されている。

 有効成分として考えられているのはポリフェノールの一種であるオレアノール酸。同社が供給するパミスエキスは、オレアノール酸を3%以上含有するもので、原材料は、北海道・十勝産ブドウ由来の赤ワイン搾り粕。

 オレアノール酸は、むし歯菌だけではなく、歯周病菌の増殖を抑える効果を持つ可能性があることも以前から報告されていた。

 今回の産学官研究グループによるパミスエキスの歯周病予防効果の検証では、北海道医療大学歯学部が歯周病菌への影響や、動物および臨床試験を担当する。加えてパミスエキスの製造コストを引き下げるための方法も同社と池田町ブドウ・ブドウ酒研究所が連携して検証、確立を目指したい考えだ。

 なお、今回の共同検証は、北海道科学技術総合振興センター(ノーステック財団)平成27年度研究開発助成事業(イノベーション創出研究支援事業 発展・橋渡し研究補助金)への採択を受けて実施する。

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