グルコサミン 甲陽ケミカルが届出サポート本格化(2015.11.26)


 グルコサミンを配合した機能性表示食品の届出支援を、グルコサミン製造販売国内最大手の甲陽ケミカル㈱(東京都台東区)が本格化させる。以前から進めていたが、1日当たり摂取量1500㍉㌘で機能性を評価した同社による届出が17日までに受理された。原料供給先の既存商品は1日当たり1500㍉㌘で設計しているケースが多く、配合量を変更せずとも機能性表示できるようになる見通しだ。

 「グルコサミンは、運動や歩行などにおける軟骨成分の過剰な分解を抑えることで、関節軟骨を維持することが報告されています」。17日に消費者庁のホームページで情報公開が始まった、受理が待たれていた同社の届出表示はこうだった。「健康のために運動や歩行を心掛けている方」を対象にする。

 科学的根拠は研究レビューで評価した。同社が実施したもので、同社製グルコサミンが用いられた査読付臨床試験論文2報を最終的に採用した。いずれも被験者は日本人の成人健常者、関節軟骨維持機能の評価指標には軟骨分解マーカー(CT‐XⅡ)を採用している。

 グルコサミンを機能性関与成分にした機能性表示食品の届出は、これによりサプリメント2品目(11月20日現在)となった。すでに販売している「ディアナチュラゴールド グルコサミン」(アサヒフードアンドヘルスケア)で届け出られた研究レビューも、甲陽ケミカルが担当していた。

 「ディアナチュラゴールド」の1日当たり摂取目安量は、今回甲陽ケミカルが届け出たのよりも多い2000㍉㌘。届出表示は「ヒザ関節の動きの悩みを緩和することが報告されています」。業界関係者からは、この表示の方が「分かりやすいと評価する声が上がる一方で、「関節軟骨を維持する」の表現も、訴求力が強いという見方が出ている。

 機能性関与成分グルコサミン1500㍉㌘、2000㍉㌘の双方について同社は届出支援を展開する。関与成分の機能性や安全性について一般消費者向けの「Q&A」集も用意するなど、販売後も念頭に入れた、手厚い届出支援を進めていきたい考えだ。

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