プロバイオ拡充 多様なニーズに対応 セティ(2015.12.10)


 セティ㈱(東京都千代田区)がプロバイオティクスの更なる拡充に乗り出す。同社はこのほど、インドのユニークバイオテック社製の納豆菌と枯草菌、ベルギーのTHT社製の高濃度ビフィズス菌とラブレ菌を上市した。従来品と合わせ30種類以上の同素材群を揃え、多様なニーズに対応できる体制で更なる販路拡大を図る。

 セティでは健食素材を手掛けた当初からプロバイオティクスの機能に着目し、THT社の生菌の乳酸菌やビフィズス菌などを供給してきた。最近になりテレビの報道による影響で、消費者の乳酸菌類に対する注目が一気に高まり、それに合わせて顧客の引き合いも増加したことから複数新素材の取扱いを決定した。

 納豆菌と枯草菌もともに生菌での供給を行う。両菌はバチルス属の細菌で、高温や胃酸の中など過酷な条件下に置かれると内生胞子を形成して耐熱・耐酸性を示すため、経口摂取でも生きたまま腸に届く可能性があるという。

 また、到達した腸ではデンプン分解酵素を産生して炭水化物を糖に分解する働きを持つ。乳酸菌は腸内で乳酸を産生して同菌やビフィズス菌など善玉菌が生息しやすい環境を作るが、納豆菌や枯草菌は善玉菌の栄養源となる糖を生成することによる、腸内環境改善が期待される。

 同社では、両菌とも1㌘あたり50億個の菌数で規格、出荷は1㌔㌘から行う。顆粒や打錠品、ソフトカプセルなどに利用できるとして提案を進めている。

 一方、高濃度プロバイオティクス2品は、少量添加により顧客製品の製造価格を抑えるだけでなく、100㌘からの受注で利用しやすくした。ビフィズス菌(ラクティス種)は1㌘中に1兆個、ラブレ菌は同6000億個含有する。同社担当者は「手間とコストをかけた他社には無いもの。競争力のある価格でも提供できる」と説明するとともに、今後の売れ行きに期待を示す。

 このほか、同社では米国グロウ社製のミネラル含有酵母に、新たに約0.19%コバルト含有品をラインナップした。

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