DHA・EPAの届出増加 期待成分にようやく動き(2016.2.11)


 オメガ3脂肪酸の一種、DHAとEPAを機能性関与成分にした機能性表示食品の届出が増えてきた。豊富なエビデンスを背景にした制度施行前の期待感と比べると出足はかなり鈍かったが、届出総数は3日現在で計13品目と、同じく期待感の高かったルテイン(16品目)に並びつつある。原料事業者提供による研究レビューを活用した中小規模事業者による届出も出始めており、届出件数はさらに増えることになりそうだ。

 直近の届出は、1日の届出情報更新で追加されたサプリメント「オメガEPA+DHA」。これまでに5品目受理のファインが届け出たもので、原料大手のマルハニチロが供給するDHA・EPA含有魚油を使用。機能性の科学的根拠として届け出た研究レビューも、マルハニチロが臨床試験受託のCPCCに委託して実施したものだ。

 先月に届出受理されていたユニテックメディカルとオリヒロプランデュのサプリメントも、科学的根拠はファインと同じ内容の研究レビュー。ツナフレークやソーセージなどサプリメント以外の加工食品を中心に届出件数を積み上げているマルハニチロが、届出サポートにも乗り出している格好だ。

 表示しようとする機能性については、これまでに届け出られた13品目全てに関し、EPA・DHAを関与成分にした特定保健用食品で表示許可実績のある、「中性脂肪の低下」に関するもの。各届出の表示内容は似かよっており、今後の届出は表示の差別化が課題になりそうだ。ただ、「心臓血管」に言及する機能性表示を届け出る動きもあり、今後の届出情報更新が注目される。

 一方、EPA・DHA含有魚油製造大手の日本水産も昨年、その他加工食品を中心に10品目以上について届出書類を提出している。現在のところ届出受理には至っておらず、その理由を訝る声も市場からは出ているが、これらが相次いで受理されれば届出総数は20品目を超え、届出件数最多の難消化性デキストリンに並ぶ可能性も出てくる。

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