機能性表示食 インバウンドでも 各社需要取り込む(2016.2.25)

インバウンドアサヒ インバウンド大塚

 健康食品の市場拡大に影響を与え続けているインバウンド消費。日本各地の観光地や繁華街などに立地するドラッグストアや量販店などの店頭では、中国語や韓国語などのPOPが用意される健康食品は数多く、機能性表示食品も一部でその動きが出始めている。

 弊紙が取材したところ、会社の施策として打ち出しているのはアサヒグループ食品と森下仁丹。アサヒではインバウンド向け販促物の対応は今月から売り出しているイチョウ葉エキスの「シュワーベギンコ」で進めている。また森下では、免税対応店舗などを中心に中国語対応のPOPを用意し、「依頼があった店舗へ取り付けを行っている」とする。

 大塚製薬では昨年からネイチャーメイドシリーズを中心に販売展開しているが、インバウンド向け販促物は現状出していない。ただ、「施策としての販促物は作成していないが、卸先の店舗から要望があったときに用意するケースはある」とし、卸先の需要次第で柔軟に対応する体制を整えている。前述のアサヒもディアナチュラゴールドシリーズでは店舗要望で用意する姿勢だ。

 一方で時期尚早の声もメーカー側からは聞かれる。日本人の認知が低い現状では、その意見も頷ける部分はある。国内での需要を満たしトップブランドに仕立て上げ、ジャパンブランドの価値を最大限に活かすことが訪日客の欲求を満たす指名買いにつながるのではないだろうか。

【写真=アサヒのグループ食品の「シュワーベギンコ」(左)、大塚製薬の「ネイチャーメイド スーパーフィッシュオイル」】

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